今週のヤングマガジン(2017年1号/2017年1月1日)読みどころ▶ドロドロした大人の世界と、ピュアな少女の物語、両方が楽しめました
2016/12/05 (月)発売の週刊ヤングマガジン・電子版のレビューです。今週号では『中間管理録トネガワ』の福本伸行先生バージョンが書き下ろし掲載。巻頭グラビアと、センターに 天木じゅんさん が登場。過去には週刊プレイボーイなどでもグラビアを飾った、彼女らしいセクシーなカットが掲載されています。
微ネタバレなので、本誌で内容を確認したい方/コミックでまとめて読む派の方は、ここから先のスクロールに注意してください m(_ _)m
『中間管理録トネガワ』超富豪だけが搭乗できるキングクラスの秘密を公開
帝愛グループの兵藤会長に付き添いながらも、部下の黒服達の采配をてがける利根川幸雄の姿を描く『中間管理録トネガワ』。これまでコミックスで1〜4巻までが出版されています。
カイジシリーズの作者・福本伸行先生のアシスタントを務めておられた、三好智樹先生などによって描かれてきましたが、今回は特別編として福本伸行先生が自らスピンオフシリーズを書き下ろしています。
本編では、師走の寒空の下で「ハワイに行く」ことを、突然決めた会長をご案内すべく一般庶民が知り得ることのない、旅客機の最上グレート ――
――を、利根川氏が予約することから始まります。
ジャンボジェット機の居住区内の 1/4という面積を占める特別エリアでは、ジェットバスやビリヤード台が用意されているほか、食事の時間には「マグロの解体ショー」も実施されるという驕奢な旅路。きっとハリウッド・セレブなども活用しているんでしょうね。
先進国では珍しい重婚できる都市で起こるピュアな恋愛物語『ハレ婚。』
今週号では、ドロドロした大人の世界を描く『トネガワ』とは一転した、ピュアな少女の物語も掲載されていました。
今週は、農家の一人娘で「いまどきおらんで」と、(関西人でなくても関西弁で突っ込んでしまいたくなるほどに)思ってしまうような女子高生 松橋うらら さんが、家庭の事情でお見合いすることになります。
主人公の 伊達小春 をはじめとして、同級生の友人など周囲の人たちも、親が決めたお見合いに反対しますが、本人は「家族が喜ぶなら従う」というスタンス。
なんといっても、この話の舞台が「日本で唯一、一夫多妻婚が認められている町」で起きているというのがストーリー展開に深みを与えています。月亭可朝師匠も、この都市のことを知っていれば、無理な選挙活動を行わなくても良かったはず……。
現在コミックスは 10巻までが発売されていて、わたしは途中から読み始めたのですが、登場するキャラクターの顔の個性が、少し欠けている印象がありました。
パラパラと流し読みする程度では、主人公と女子高生の見分けがつきにくく、しばらく読んでいませんでしたが、表紙絵がキレイで少しずつ読むようになりました。
次週は『ゴリラーマン』の、あの作家が連載を開始
次週は、ハロルド作石先生の新連載『7人のシェイクスピア』がスタートするとのこと。出版の暦では、もうすでに 2017年になっていますが、年末年始に向けてビッグタイトルが登場。楽しみです!