昭和のスターが、また一人お亡くなりに。俳優・菅原文太さんの追悼特集が各チャンネルでスタート
俳優の菅原文太さん(81歳)が、2014年11月28日の午前3時、東京都内の病院で亡くなりました。地上波・CS各局では、文太さんを偲んで主演した映画の放送を予定しているようです。
夏にはヤクザ、冬にはドライバーと70年代の映画を支えた俳優
1970年代には、お正月映画として公開された『仁義なき戦い』の広能昌三を演じ、夏のお盆映画では『トラック野郎』シリーズに出演するなど、当時の邦画を支えた俳優でした。
映画『仁義なき戦い』の一連のシリーズでは、複数の組員がそれぞれの欲望をむき出しにしながらストーリーが展開する群像劇であるため、見る人によっては主人公が変わる作品でもあります。
ただし、この映画の脚本は本当に存在した美能幸三という構成員(後に組長)が書いた手記を基礎とした原作をもとにして書かれていますから、主人公は広能昌三(菅原文太)と言って良いでしょう。
でも、映画を見ていると手下に危ない橋を渡らせて自分の保身だけを工作する、親分・山守義雄(金子信雄)や、シリーズの中で何度か違う役で登場して、その都度殺されてしまう松方弘樹や梅宮辰夫なども印象強いキャラクターでした。
本年(2014年)は、高倉健さんが83歳で亡くなるなど、日本の一時代を支えた方々が居なくなりました。文さんも健さんも、お亡くなりになる直前まで、俳優としてだけでなく活躍していたのも特徴的だと思います。
年末年始は、「仁義なき戦いシリーズ」「網走番外地シリーズ」が放送されるようになりそうですね。日本テレビなどの地上波や、CS各局で追悼の特集が組まれはじめています。
公開当時は物議を醸した『仁義なき戦い』
先述の通り『仁義なき戦い』は、美能幸三による獄中記を、飯干晃一が小説として書き起こし、笠原和夫が脚本に仕上げた作品であったため、公開当時は実際に活動中であったヤクザから反感を買う内容であったようです。
アウトローな団体と団体がしのぎを削っていたわけですから、美能氏の視点だけで抗争の世界を説明されることに不満を持つ人も多かったでしょう。いわば「現役で営業中」の組員だけでなく、「先代をコケにされた」という反発もあったようです。
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このように、事実を元にした創作が物議を醸す。という例は、国内のヤクザ組織だけでなく、海外のマフィアでもありました。
うろ覚えなのですが、『ゴッドファーザー パート3』の公開時は、マフィアの襲撃を恐れて、ニューヨークの映画館では入館前の客に空港で行っているような金属探知機によるチェックを実施していたことが、テレビで報道されていたのを見た記憶があります。
コロンバイン高校銃乱射事件以降、米国ではいくつかの高校で出入り口に金属探知機を設置して銃の持ち込みを阻止しているようですから、わたし達の感覚とは少し違うのかも知れません。
(注)2017-02-17:加筆・修正を行いました
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