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今週のヤンマガ(2017年9号)社会の矛盾を指摘する『ロボニートみつお』が最終話。『喧嘩稼業』は、まさかのカットバック。

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2017年1月30日(月)発売の週刊ヤングマガジン・電子版のレビューです。『喧嘩稼業』では、まさかのカットバックでトーナメントの前日談がスタート。『ロボニートみつお』が感動の最終回。2月に第一巻が発売される『侠飯(おとこめし)』、eヤングマガジンで連載開始の『3×3EYES 鬼籍の闇の契約者』など盛りだくさんの内容でした。

 

微ネタバレなので、本誌で内容を確認したい方/コミックでまとめて読む派の方は、ここから先をスクロールしないでくださいm(_ _)m

 

 

 

『喧嘩稼業』海外ドラマ「LOST」的なカットバックがスタート

前回の連載(2017年6号)で、主人公・佐藤十兵衛の師匠である、古武術富田流の入江文学が勝利を収めた『喧嘩稼業』ですが、今週号では「トーナメント前日のお話」がスタートしました。

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トーナメントの5試合目で登場するフルコン空手・上杉均と、8試合目でプロレスラーと戦う中国拳法・里見賢治がお互いの過去を語り合うという急展開。この漫画の第一部である『喧嘩商売(2005年〜2010年)』でも、印象の強かった二人だけに、興味深い回でした。

 

ただし、この漫画は週刊ヤングマガジンで3週間に1度ぐらいの連載ペースなので、昨年(2016年)は、第2試合と第3試合しか消化していません。出場者は全員で16名おり、一回戦目で8試合、二回戦目で4試合……。15試合+「陰陽トーナメント主催者との試合」全部で16試合あるため――、

 

2020年台の間に完結するのか?

 

――非常に危ぶまれるところです。

作者の木多康昭先生は、野球漫画『泣くようぐいす』でも、いきなり試合をすっ飛ばした前科があるので、どうなるんでしょうか?

 

過去のインタビューでは、「喧嘩稼業」のストーリー(勝ち負け)はすでに決まっていて、次の「世界編」の構想がある。とおっしゃっていましたが、十兵衛ばりのブラフとしか思えません(^^)。

 

また、さらに今号の最後では――

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――と、まだまだ過去を振り返るカットバックは続くようです。登場人物の試合の勝ち負けだけでなく「こんなところで前日談入れて大丈夫なの?」本編のストーリーとは別にハラハラさせてくれる連載です。

海外ドラマ『LOST(ロスト)』のように、「一時期は話を盛りすぎて収集がつかなくなりそうだったけど、最後には大団円になって終わった」となることをお祈りします。

  

喧嘩稼業(8): ヤンマガKCSP

喧嘩稼業(8): ヤンマガKCSP

 

『喧嘩稼業』8巻の予約がスタート! 出版予定日 2017年3月6日 のようです。

 

『ロボニートみつお』現代のニューシネマを感じさせる作品として完結

ネタバレになるので詳細は省きますが、ニートとして誕生しニートの生き様を貫いてきた「みつお」が、最終回では意外な展開を見せます。

 

漫画だけでなく、小説や映画の世界でも「物語」というのは、主人公が目標を完結してグッドエンディングを迎えるのが定石ですが……。なかなか考えさられる終わり方でした。

 

このような「定番のストーリーに逆らう」という手法は、映画『俺たちに明日はない』『真夜中のカーボーイ』といった映画に見られる1970年代に流行した「アメリカン・ニューシネマ」「アンチハリウッド」といったスタイルに見られます。

 

それまで、すべてが夢物語でハッピーエンドを告げるハリウッド映画の世界に対して、70年台にはベトナム戦争などがあり、「現実は綺麗事ばかりじゃないだろう?」という、社会に対する怒りと疑問を呈した作品の数々が生まれています。

 

 

第一回目の誕生から右目が不完全だった主人公・みつおが、最終回では人間と同じ形になる。これを「ロボットから人間へと成長した」と見るのか、「自由を失ってしまった」と思うのか……?

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コミックスが今年の4月に発売予定だそうなので、まとめて読み返してみたいです。

 

ロボニートみつお(1) (ヤンマガKCスペシャル)

ロボニートみつお(1) (ヤンマガKCスペシャル)

 
ロボニートみつお(2) (ヤンマガKCスペシャル)

ロボニートみつお(2) (ヤンマガKCスペシャル)

 

 

次週はピカレスクロマンの新連載が開始。オンライン版では伝説の作品が新シリーズを掲載中

次週(2017年10号)は、サッカー賭博で暗躍する悪人達を描く『ピッチディーラー』が、巻頭カラーで新連載を開始するそうです。

また、オンラインの「eヤンマガ」では『3×3EYES〈サザンアイズ〉』の新シリーズも始まっており、今号では特別出張として一話分掲載されていました。

 

yanmaga.jp

現在5話まで進んでいる『3×3EYES 鬼籍の闇の契約者』は、相変わらずテンポのよいアクションと、細かい書き込みがある漫画なので、スマートフォンではなく大型のディスプレイで読むのがオススメです。

 

3×3EYES 幻獣の森の遭難者(4)<完> (ヤンマガKCスペシャル)

3×3EYES 幻獣の森の遭難者(4)<完> (ヤンマガKCスペシャル)

 

 【前シリーズは、4巻で完結】

 

 

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